アメーバ経営による経営者意識を持った人材の育成


アメーバ経営の導入目的は、下記の3つがあります。

1.市場に直結した部門別採算制度の確立
2.経営者意識を持った人材の育成
3.全員参加経営の実現

今回はこの中で「2.経営者意識を持った人材の育成」について考えてみたいと思います。

ここで考える「経営者意識」とは一体何でしょうか。私個人の見解としては、「組織全体のヒト・モノ・カネ・ツールに対する責任を持った決断ができる」ということになると考えています。

ご存知の通り、特に個人のスキルや資質に依存する中小企業において、こういった人材を育成することは非常に難しいのが実情です。トップ自身が日常の業務に忙殺されマネジメントができないこと、掛け持ち業務が多くなりプレイングマネージャーが一般的になることなど、多くの原因があると考えられます。

「一人の社員として経営者意識を持つことは不可能であり、かつその方が双方幸せではないか」
これは私のここ数年の実感であり、顧客企業における現実でした。

しかし、このアメーバ経営は部門別採算制度という形をとりながら、人間の可能性を追求する要素を含んでおり、経営者意識を持つうえでの「仕組み化」が非常に合理的にできているシステムであると感じています。

アメーバ経営は必要に応じて小さなユニットに配分し独立採算することでそれぞれのアメーバを中小企業の経営者のようにするシステムですが、実際的な中小企業経営者の大きな課題は人の管理であり、そこに費やされる労力は精神的にも非常に大きいものだと思います

その点について、独立採算の中で(少なくとも時間当たり採算上は)人件費や個人単位の成果を考慮に入れないのは「売上最大・経費最小」に注力していく時にとても合理的です。
部門別採算制度におけるリーダーは、人材に関する悩みが少なくとも実際の経営よりも軽く感じる、すなわち本業の採算に集中できるという点は大きなメリットだと思われます。

その上で、リーダーは本業(アメーバ単位)の損益をより良くするための決断を繰り返して成長していく、それが経営者意識を高めることなのではないでしょうか。

また、経営者意識と京セラフィロソフィの関係についても非常に密接なものがありますが、それについては次回に考えてみたいと思います。